摂食障害になった自分すら、愛せる日を願って

摂食障害になった自分すら、愛せる日を願って

誰にも言えないホンネの行き着く先で

このサイトに掲載されている記事は300。リアルな世界では自分の夫にしかこのサイトの存在を教えていませんが、名も顔も知らぬ私の元に、毎日何千人もの人が、ネットを彷徨い、漂着します。

このサイトに設置している質問箱には、毎日何通も匿名の叫びが送られてきます。20kg台なのにまだ痩せたい、キラキラOLの裏で毎日嘔吐している、真夜中の3時間のランニングがやめられない、自傷で柔軟剤を飲んでしまう・・・中には嘔吐している彼女を救いたい彼氏さんや、20年以上苦しみ続ける46歳のお母さんも。

でも驚くことに、その苦しんでいる彼女たちの大半は、実はオモテの世界では、普通にメイクをして、出勤して、友達と遊んで、何事もなかったかのように過ごしています。摂食障害は体重で判断できるほど単純な病気ではなく、みんなリアルの世界では友達や家族、職場の人に摂食障害を隠しながら生活しています。

それが、この摂食障害の実態だと思います。だからこそ、誰にも相談できずに苦しむ人が絶えないのです。その証拠に、Twitterをのぞけば匿名のいわゆる「裏アカ」と呼ばれるアカウントで、「過食材買いに行く」「今から3R目」「BMI12になりたい」などの本音があふれています。リアルでは、口が裂けても言えないのです。

病院未満、家族未満、友達未満

私も病気になった時のことを考えると、誰にも「痩せすぎちゃった、どうしよう、病気かな?」なんて誰にも言えませんでした。(拒食のハイ状態で)体は元気だから病院に行くほどでもないし、家族に言ったら心配されるから言えないし、友達に相談したら嫌われちゃうかもしれないから言えませんでした。だから、誰にも相談できずに黙々と痩せていきました。

きっとこういう経験は私だけではなく、摂食障害の方は多いのではないでしょうか。だからこそ匿名の質問が絶えないのです。

でも、本当はみんな「あなたは病気です」と、心のどこかで認めてもらいたいのです。私は親に連れて行かれた病院先で「神経性食欲不振症」と診断された時、肩の荷がおりた気分でした。自分が他者に病気と認められたことで安心感が湧いたのです。

だから私は、病院未満、家族未満、友達未満である「匿名の誰か」に気軽に相談できる場が必要だと感じています。その誰かというのは、現在闘病中の当事者ではなく、克服して完治した方。誰よりも病気の苦しみをわかってあげられる、且つ誰よりも病気を克服した喜びを知っている人。闘病中同士の会話は馴れ合いになりがちですし、医者は仕事という壁があるし、摂食障害を経験したことがない人だと「あなたの気持ちはわかりますよ」の距離が縮まらないから。だからオンラインで質問できる場が重宝されるのではないでしょうか。

病院は客観的に自分を見つめなおす場

ただ、10kg,20kg台の命に関わるような重症の方はまずは病院に行った方がいいと思います。私も3度入院し、8年ほど通院しましたが、病院は体の治療に専念できる場。そして、客観的に自分を見つめ直す場でもあると感じています。だから、病院に通うことも治療をする上で大切だと思います。しかし、気の合う先生が近くの病院では見つからなかったり、通う体力すらなかったりする課題もあります。

家族や友だちに愛されたい

克服する上で、私は家族や友達の助け、というより、家族や友達に「愛されている」と実感できることが大切だと思っています。その中で、そういう身近な人に自分の気持ちを伝えることは不可欠。誰も何も伝えずに気持ちをわかってもらえるほど賢くはないし、理解を深めるほど愛は深まると思うから。

しかし、いきなり身近な人に自分の恥ずかしいと思っている病気の部分を話すことはしんどい。だから家族や友達にカミングアウトする前に、顔も知らないけどわかってくれそうな「誰か」に伝えることは、良い練習になるのではないかと感じています。それが私の役目ではないかと。

私はここに相談をしてくれた方が、私を踏み台にして克服してくれることが目標です。

表現できるほど自由になれる

私の信念に「表現ができるほど自由になれる」というものがあります。何かと言うと、人は自分自身を表現することが容易なほど、生きやすくなるということ。絵を描く、歌を歌う、スポーツをする、文章を描く、楽器を演奏する、なんでも良いです。そうやって自己表現する場って、とっても生き生きしてるんですよね。自分をわかってほしい、表現したい、そういう内から湧き出る思いって、「生きたい」というエネルギーに近い。だからこそ、私は治る過程で、表現の幅を増やすことは重要だと思っています。まだできていませんが、そういう表現する練習のサポートをしていけたら、と考えています。

コンプレックスがあるから努力ができ、それが魅力になる

表現するスキルを身につけることができれば、自信がつきます。そういう自信をバネに、次は自分のコンプレックスだと思っていることを克服するために、エネルギーを使ってほしい。というのも、人はコンプレックスがあるからそれを乗り越えるために努力をするし、その努力が魅力として輝き出すと信じてます。例えば、自分に似合う服を着たり、自分の似合う色を研究したり、特技がないと感じるなら興味のあるものに熱を注いだり。

コンプレックスを克服したいという強い願望は、ものすごいエネルギーとなり、気づけばそれが、自分の魅力となり、自信に変わるのだと思います。

摂食障害になった自分すら、愛せる日を願って

さて、そんな自信が身についたら、皆さんも克服に近づけると思いませんか?そして、「摂食障害の症状もあるけど、自分のことが好き」と、自分を少しずつ愛せるようになると思いませんか?

私は摂食障害になってよかったとは思いません。確かに、摂食障害にならなければ気づけなかったことも、出会えなかった人もいるかもしれません。しかし、なんでも経験した方がいいわけでも、経験したからえらいわけでもない。

なんて言ったらいいかな。そうだな、私は摂食障害を経験した自分も含めて、自分が好きです。自分の人生が好きです。

今、摂食障害で苦しんでる方にも、克服して、そう言い切ってほしい。摂食障害になった自分すら愛してほしい。

一人でも、そう思える日が来ることを願っています。

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※個人的な相談には乗れません

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